大人の愛着障害
このブログでは、
『自信の無い自分から卒業し、自分をもっと好きになり自信が持てるようになる』
を目標に、メンタルヘルスのお話をしています。
幼少期に行う愛着形成
心理学における「愛着」とは、
恐怖や不安などのネガティブな感情を得た時に、自分⇔養育者の関係性によって解消しようとする仕組み
の事です。
具体的には、
何か怖い思いをした時に、母親にぎゅっと抱き付き、くっ付いてもらう事で恐怖の感情を無くし、
母親=愛着対象を「安心できる人」という風に認識する、等ですね。
この「安心できる人」の存在が、後に愛着対象のもとを離れて対人関係を構築していく時に、何かあった時にも避難し安心できる「安全地帯」の役割を果たす事で、自分の世界を作り他者とコミュニケーションを図っていく事を容易にします。
愛着はいわば、対人関係を築くモデルという事です。
愛着障害とは
愛着障害とは、幼少期に養育者と子供の愛着が何らかの原因によりうまく形成されずに、子供が問題を抱えている状態の事を言います。
ここで「子供」としたのは、愛着障害という言葉は心理学用語で病名ではない事、一部医学的に扱われている分野では「子供にみられる症状」とされているからです。
ですが、幼少期に愛着形成が上手くいかずそのまま大人になると、当然ながら愛着障害を持った大人となります。
大人の愛着障害の特徴 ・拒否や傷付きに敏感 ・感情のコントロールができない ・極端なネガティブ思考 ・0か100か、極端な考えになりがち ・完璧主義 ・親に強い憎しみを抱いてしまう ・人との距離感がつかめない ・パートナーや子供をどう愛せば良いのか分からない ・自分で決断する事ができない ・人生の満足度が極端に低い ・自己否定をしてしまう
この愛着障害を克服しないままに様々な自己肯定感を上げるためのテクニックを駆使した所で、自己肯定感を育み、ありのままの自分をそのまま認める事は難しいです。
なぜなら、根本原因から目を逸らしているからです。
愛着障害の治し方
一般的に大人の愛着障害の治し方としては、自分の養育者がしてくれなかった愛着の形成を、可能な限り現在からでも行う事とされています。
具体的には、パートナーや心を許せる人と良い関りを持ち、ありのままの自分を受け入れてもらったり、自分が安心できる居場所を確保する事で、衝動的に行動したり感情を爆発させたりする事なく自己肯定感も育んでいけるようになる、というのが一般的な答えです。
ではここで、先程の大人の愛着障害の特徴をもう一度見て下さい。
大人の愛着障害の特徴 ・拒否や傷付きに敏感 ・感情のコントロールができない ・極端なネガティブ思考 ・0か100か、極端な考えになりがち ・完璧主義 ・親に強い憎しみを抱いてしまう ・人との距離感がつかめない ・パートナーや子供をどう愛せば良いのか分からない ・自分で決断する事ができない ・人生の満足度が極端に低い ・自己否定をしてしまう
パートナーや心許せる人と良い関りを持つ、なかなか難しくないですか?
ここから先は私、個人の意見となります。
大人の愛着障害の人は、その特徴から他者と良い関りを持つことが難しい場合が往々にしてあります。
そこで重要なのが、カウンセラーという「あなたの今後に関係しない他人で且つ、あなたの全面的な味方」の存在です。
他人に気を使ってしまう傾向にある愛着障害の人であっても、金銭を介してあなたを全力で支え、時期が来れば離れていく事が確定しているカウンセラーに対してであれば、自分の想い、感情、全て開示して関わる事ができるのではないでしょうか?
そして、カウンセラーは安全地帯の役割を果たすだけではなく、可能であるなら、愛着を形成できなかった「あなたの悲しみ」にアプローチし、その感情を昇華させる事も行っていきます。
自分が愛着障害かもしれない、と思う人で日々生きづらいと感じている人は、カウンセリングを受ける、という選択肢も是非考慮してみて下さい。